「中にいる」と「決めた」は別のこと

オフィスの入館証は、その人が建物へ入る資格を確かめます。しかし、社内の金庫を開けたり、大きな支払いを確定したりする場面では、もう一段の確認が必要です。

業務システムも同じです。ログイン後の状態は「この利用者として利用中」という手がかりにはなりますが、その後に表示された重要な内容を、本人が確かに確定したことまでは示しません。

重要な扉で、もう一度だけ鍵を使う

Clavis は、すべての画面で何度も確認を求めるのではなく、権限変更や不可逆な処理など、重要な操作に絞って Passkey を使います。利用者は対象を確認し、その操作に対応する一度限りの依頼へ署名します。

その結果は、操作内容の照合値と結びついた SignProof として切り離されます。業務システムは証跡を検証してから、自らが持つ処理を実行します。Clavis が送金や承認処理そのものを代行するわけではありません。

便利さを失わず、推定を減らす

日常的な閲覧はログイン状態のまま進め、重い判断の直前だけ本人の鍵を求める。この境界を設計することで、利用者を止めすぎずに「ログイン済みだから本人だろう」という推定を減らせます。

大切なのは確認回数を増やすことではなく、どの操作を、どの内容と結びつけて確定すべきかを先に決めることです。